2005年7月のありがとう
オリンピックに思いを馳せて
  Well done!(よくやった!) 2012オリンピックがロンドンに決まり、トニー・ブレアが国民に語りかけた第一声である。

 翌日は、同時多発テロ。禍福糾(あざな)える縄の如しと吉凶が交差した。しかし、悲しみもあるが希望も残ったと解釈すべきであろう。


 2020年のオリンピックと言えば、皆さんは何をお考えでしょうか。北京で最後になった「野球」と「ソフトボール」が回復しているかもしれない……テコンドーがなくなっている……女性が運営・経営の中枢を担っているとか……


 私は、2008北京、2012ロンドン、2016は北米の都市、2020はアジアと見る。従って2020年の為に、2016年には候補地としての名乗りが必要と考える。アジアなら東京か台湾(台北)と考える。


 可成り強引な解釈であるが、考えて見てほしい。韓国にとって、88年のソウルオリンピックが旧ソ連と中国との国交正常化を生みだすバネになったことを。台湾の立候補に中国の対応も懸念されるでしょうが、2008年2月の候補地締め切りの年に北京オリンピック開催年となるので、あからさまな妨害などないだろう。その上、当年は台湾にとってはもう一つの大行事、総統選も予定されている。選挙戦においても、このオリンピック招致は中国問題とともに大きな関心を呼ぶことになるだろう。


 出来ればこの台北オリンピックが台湾・中国の新関係構築への一歩になるのなら、東京は華々しく譲って次を待つ戦略も良いだろう。そうすると2032になるかもしれないが。もう日本において、2008北京オリンピックなどの中国マターは読み込み済みである。そして大戦略は終わり粛々と実行段階に入っている。とすれば、2020年のオリンピックを巡りいろんな戦略がスタートしても良いのだろう。


 どんなタイムスパンで戦略を考えるかである。しかし変化が激しい今日では、朝令暮改などあたりまえで、朝礼朝改が普通だとまで喧伝されているが、大企業など図体のデカイところは意志決定は変えても慣性によるタイムラグがあるし、人、モノ、金、特に時間の浪費は不可逆的なんですよ。ここにチャンスがあるんですよ。


 私たちは、私たちの志と世の中の少しの風の変化を読み、事業の雨まじりなどを観て、またパートナーたちの頭脳・顔色から、ビビッドにそしてラディカルに変化できるんですよ。その変化対応力抜群こそが私たちの財産でありますし、その上で変化創造力をつけてゆきたいと考えています。


 そんなこんなで新時代を切り開いてゆきましょう。少なくとも今月と来月はとっても暑い夏でしょうが、実りの秋の為に前進しましょう。今月も頑張ってくれてありがとう。
井上 健雄