フィランスロピー研究所 今月のありがとう
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2012年8月のありがとう
イメージ画像 植物工場野菜と生産システムの第三者評価始まる

 私たちが昨年来、大阪府立大学の村瀬治比古教授と組みあげてきた第三者評価がスタートした。
 第三者評価委員は、委員長 野口伸様(北海道大学大学院 農学研究院 教授)、特別顧問 川地武様(サウンドソイル研究所 所長)、委員 清水浩様(京都大学大学院 農学研究科 教授)、有井雅幸様(東京デリカフーズ株式会社 経営企画室長)等である。
 植物工場(完全閉鎖人工光型)の野菜の安全性と、その生産工程の再現性の評価を行った。

 植物工場が、工場という言葉から来る“スイッチを押せば野菜ができる”という冷たいものではないことが分かる。
 工場は、作業者の入室の仕組みから作業スタイル全般の清潔性、体調管理等々、野菜の為、個人体調の為に配慮されている。
 そして、室内の温度・CO2コントロールからウイルス対策、ECやpHのタイミングごとのチェックと、数値に応じた適宜の追肥・注水などなど、人による管理と手間が投入されている暖かい工場である。
 野菜を作る仕組みは機械化されていても、良い野菜、安全・安心の為に人手の関与は大きい。

 評価(現地実査も含めて)を通して実感できたことは、植物工場は工場という響きからくる「冷たい」ものでなく、人の汗と努力を機械・仕組みで応援するもので、決して機械・仕組みがあって人があるというものではない。
 暖かい工場だと考える。

 植物工場は、m2当りの高い生産性、場所を選ばない、オールシーズン収穫等、様々なメリットを持つ安全・安心野菜である。
 尚かつ硝酸態窒素が低いとかβカロテンが高いとか表示可能であり、これらのメリット表示は限りなく価値の高いものである。
 今後、日産1万株などの大規模化に進むもの、中規模で薬効など付加価値に向かうものなど、いろいろな方向での発展を迎えることになると思う。

 評価委員の先生方も、各社の取組について敬意を持たれていた。
 勿論、各種の指摘もあり、それらの是正処置等のプロセスを確認したうえで、ゴールド認証へと認定される。
 このプロセスを経たものが、当団体ホームページに掲載され、ゴールド認証企業であることを開示する。
 認証商品は、一品一品ゴールド認証マーク添付が許可され、諸費者・流通事業者にとって分かりやすい付加価値の高い商品として取引されるものと確信する。

 こうした認証プロセスの為に、諸規約・諸規定・諸帳票づくりへの研鑽があり出来あがった。
 今年、来年度とこの評価システムの普及・拡大に努め、社会に安全・安心野菜を届けようではないか。
 暑い夏、熱い仕事ありがとう!

井上 健雄

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