第7号 2008年8月27日発行


contents ご挨拶 「作法」
ご挨拶

 『作法』


エコロジー研究会

 『衆知創発』


 『土壌汚染調査と対策


エコ・コラム

 『エコマネジメントが


書籍紹介

編集後記

バックナンバー
(注)   は皆さんの声を代弁して書いている。
第三者的でエライ!?
 私が作法を「語る」。それって「騙る」じゃないですか。 失礼な!
 作法とは、広辞苑によると、(1)物事を行う方法、(2)起居・動作の正しい方式、(3)きまり・しきたり とある。
 お茶の作法とか冠婚の挨拶、会社のしきたりなど、私たちの周りには作法が満ち溢れている。雁字搦(がんじがら)めと言えば雁字搦めだが、それに則っていれば楽だとも言える。
 それでは駄目だというのが私の考え方である。
 今のままで世の中うまく行くならそうだが、日本をはじめとする先進国の少子高齢問題や格差問題、そして地球環境問題等々そこらじゅうできしみや悲鳴が上がっている。今のままでは限界がきていることは、明白だ。
 お茶の作法にしても、武野紹鷗らをへて千利休に至り、侘茶として大成している。そして利休の子孫が表・裏・武者小路の三千家になっているし、小堀遠州や片桐石州や本阿弥光悦らにより、家元制度として確立したのである。これは伝統として尊ぶべきものである。
 しかし、時代に応じて変化させるべきものは変化させるのも、伝統である。
 日本の国技だって、外国人力士の関取率は圧倒的に高い。こうした中での親方を長とする部屋制度、稽古や教育だって変えていく必要がある。
 こうした事柄のアンマッチングが、数々の不祥事を産み出しているとも言える。
 分かった!それでどうせいと言うのだ! 文句を言われているだろう。
 そこで私は作法だと申し上げている。
 何が作法だ!それが問題と言ったじゃないか!お前は!  まぁお待ちください。
 作法。作「法」、つまり法を創る。これがポイントです。
 「法」は作られるものです。「法」を変えるのが時代であり、新しい物であり、地球環境の変化です。
 一つの例として、携帯電話を考えてください。子供から大人まで、誰もが持ち、話し、遊んでいます。しかしその便利さが、電車や病院や会議場での通話となって迷惑をかけ、またひどい中傷メールなど、十分な作法が出来ていません。
 つまり作法。法を創る。これが大事なんです。法律で縛るより、みんなの心、良心を呼び起こすことが基本です。
 こうした意味で、家庭の教育、学校の教育、職場での教育、コミュニティの教育…どれもが連動して新しい作法を創造することが重要です。
 また、地球温暖化防止のためのLOHAS(Lifestyle of Health and Sustainability)な生き方の啓発など、新しい法を創ることにより、新時代・新環境をよりよく生きることになります。
 ここから独断も入りますが…それはいつものことだ!  法は当事者には作りにくいものだと思います。下手をすると天上天下唯我独尊の手前味噌になります。
 行政・司法・立法の三府の分権が必要なように、新時代は第三者組織の確立を求めているのではないでしょうか。
 この第三者組織をサステナブルな法人としたものが、NPOであったり、NGOだと思います。
 「時代は、地球は、NPOを作法として求めている」を挨拶にしたいと思います。

井上 健雄